No.33 睡眠×姿勢 寝ている時はどんな姿勢?

睡眠
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寝るときの姿勢。

仰向けで寝る、横向きで寝る、うつ伏せで寝る、丸くなって寝る などなど・・・

みなさん普段寝るときの姿勢が様々あるのではないでしょうか。

いつもありがとうございます。理学療法士のとすけです。

今回は寝ているときの姿勢について紹介していきたいと思います。

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寝るときはずっと仰向けのまま?

自分では絶対にわからない。

それは寝ている時にどのような姿勢でいるのか

自分で寝ている時の姿勢としてどんな状態になっているのか分かるのは、

・「あ〜眠くなってきた、寝るか

・「ん?明るい。朝になったか。

この2パターンくらいだろうと思います。

でも寝ている時には全く動いていないということはありません。必ず、寝ている間に寝返りをうっています。(寝返りができないといった身体の障害を抱えていない限りは)

理由は様々ですが、暑い・寒いを改善する、身体の血流を維持する、熱を逃がす・保つなど理由は様々ですね。

ではこれらのパターンはいくつ程度に分かれるのでしょうか。

寝る姿勢のパターン

寝る時の姿勢パターンは大きく分けて3つです。

仰向け、横向き、うつ伏せ。その中で細かく分かれますが、大まかにはこの範囲に含まれてきます。

仰向け

言わずもがな寝る時の鉄板ですね。現在は進化してきている枕ですが、当初は仰向けで寝ることしか考えて作っていなかったなんていう話もあります。

いわゆる大の字で寝る、などもここに含まれてきます。

www.pakutaso.com 手を広げて寝る・寝ないでも違いがあるようです。

横向き

横向きも比較的寝ている姿勢として多いパターンではないでしょうか。

型としては2つに分けられることが多いようです。

①胎児型

とにかく身体を丸めて寝る姿勢。赤ちゃんと同じような姿勢であるため、このような名称となっています。

②半胎児型

胎児型と比較して、まだ身体を丸めていない状態で寝ている姿勢をさします。

https://www.pakutaso.com これはもたれかかりの姿勢。
もっと横向きで小さくなると胎児型にかわります

うつ伏せ

あ〜今日も疲れたっ。という時にベッドに飛び込むとうつ伏せではないでしょうか。

うつ伏せ自体は仰向けに比べると身体へのメリットも多いのですが、呼吸しにくいなどデメリットが致命的であるため、なかなか普及しません。

あとは赤ちゃんのうつぶせ寝などのイメージが芳しくないことも関係しているのでしょうか。

寝返りが行いにくくなるのがデメリット。

https://www.pakutaso.com

うつ伏せでいわゆる寝落ちしてしまった方はたくさんいるでしょう。

寝返りはなぜうつのか

なぜ寝返りを行うのかというと、記事の最初でも少し紹介しましたが、大きく分けると3つのパターンがあります。

睡眠のパターンを切り替える時

睡眠には過去にもこちらで紹介しましたように睡眠の深い・浅いというパターンがあるとされています。

そのパターンの切り替えのタイミングで寝返りをうつとされており、深く眠っているところからの切り替えのタイミングでは必ず起こるとされています。

睡眠パターンは1957年(まだ日本は戦後から立ち直ろうとしている頃ですね)にデメント教授らの研究で示されて以降、参考にされています。

以下はその研究結果から深い睡眠からの切り替わりのタイミングを見ています。

Dement & Kleitman May DEMENT & KLEITMAN (1957) より。その後の研究で赤丸部分では寝返りすることがわかっている。

赤丸で示した数だけは少なくとも寝返りをうつことになります。

ここで寝返りをスッと行えないことは睡眠パターンの切り替えがうまく行えていない可能性があるかもしれません。

布団・ベッドの温度や湿度が上がり不快になってきた時

みなさん、特に寝苦しい時にはごそごそと寝返りをうちませんか?

暑すぎる・ジメジメしすぎた状態というのは寝返りのタイミングです。

同じ姿勢、同じ場所でマットレスや布団と触れ合っていることで徐々にベッドの温度が上昇します。さらに汗をかくことで湿度も上がります。

布団・ベッドの快適な環境も調べられており、布団が掛けられた状態で

温度 33±1℃ 湿度 50±5%

とされています。(出典:厚生労働省 e-healthnet

厳密にこの状態で行われているのかは個人差もあるはずですが特に暑すぎる時やしばらく同じ姿勢になり、熱がこもったタイミングが寝返りを行うタイミングになっているようです。

体内の循環が悪くなりそうな時

全く寝返りを行わないと、同じ場所にずっと圧迫がかかり、褥瘡(床ずれ)になります。

その予防として危ないという状態になる前に勝手に寝返りをうっています。

ではどの程度、同じ姿勢でいると危ない状態なのでしょうか。

石川治 褥瘡ケアを知ろう-褥瘡の治療と予防- https://www.maruho.co.jp/medical/pdf/jokusoujiten_fm/book/for_nurse.pdf より引用

上の図はどれだけ圧迫の力が加わると床ずれになるのかを見たものです。壊死というのが床ずれを指します。

仰向けで寝ている状態ではおおよそ2時間で床ずれが起こります

つまり、2時間に1回は寝返りをうたないと床ずれです。

現在はマットレスなどもものすごく発展してきているため、もっと身体の圧を分散してくれるものもあるので、もう少し長く耐えられるものもあります。

参考にすると、椅子などに座っている(クッションは使わない)状態では30分もしないうちに床ずれが起こるとされます。椅子に座っているとゴソゴソする理由はこんなところにもあるんです。

参考までに床ずれになりやすい場所も載せておきます。主には骨が出っ張っているところになります。同じ姿勢でいるとその場所がわかるかもしれません。

石川治 褥瘡ケアを知ろう-褥瘡の治療と予防- https://www.maruho.co.jp/medical/pdf/jokusoujiten_fm/book/for_nurse.pdf より引用

血の循環が悪くなるだけで恐ろしいことになりますので、それを寝返りで未然に防いでいるということでした。

 

これら3つの理由で寝ている間に20回程度は1夜で寝返りをしているとされます。

理想的な寝る姿勢

姿勢に関してはまだまだ議論がたくさんされている段階です。ただし、現在の共通項としては、

立った時と同じ姿勢になるようにベッドや   布団環境を整える。

この条件が必要なようです。その取り組みは会社ごとで異なりますが、共通して行うようになっているのは、以下の写真のような身体の測定です。

フランスベッドHPより引用 https://www.bed.co.jp/tenjikai1/neshisei.html 

このような機器を用いて立っている時の姿勢をベッドで横になった時にも再現するために身体の部位ごとにマットレスの反発力を強くしたり、弱くしたりという工夫がなされます。

この計測器を用いることで枕の高さを調整したりすることも併せて行われるようです。

私も一度体験したことがありますが、すぐに終わって、結果もあっという間にわかりました。

他にも以前Twitterでも紹介した「睡眠用うどん」はまだ使用経験がないですが、ものすごく気になる商品です。

睡眠用うどんLite | 悟空のきもち公式
寝具の常識を覆す「睡眠用うどん」。眠りにみちびく大切な触感の製作には、高級寝具のノウハウが集まる日本最高峰の百貨店の意見も参考にして、快適性も追求。最高の眠りにこだわった全く新しい寝具、睡眠用うどんをぜひ体感してください。

これまでの掛け布団との1番の違いは枝分かれするところで、抱き枕にもなるし、ちょっと埋めたい隙間を埋めることにも役立つし。

用途は多岐に渡ることが予測されます。

2019年8月20日に発売され、いきなり発送待ちで3ヶ月程度待たなくてはいけませんが、試してみる価値のある商品であると思います。

寝ている時の姿勢には様々な種類があります。あなたに最適な姿勢はきっとあります。その時にちょっとテクノロジーの力を借りることでより寝やすくなる可能性がたくさん潜んでいます。

まだまだ発展途中の睡眠の世界を今後も紹介して行こうと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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